| 1765年、ジョサイアは、ひたむきな情熱と優れた創造力・独創性によって、アーザンウェア(硬質陶器)を生み出します。この器は、気品あふれるきめこまやかな象牙色をしていることから、後に「クリームウェア」と呼ばれました。陶器を愛したジョージ3世の妃シャーロット王妃もこの「クリームウェア」にひかれ、1765年、「クイーンズウェア」(女王の陶器)と命名することを許しました。1766年には、シャーロット王妃より「Potter
to Her Majesty(王室御用達の陶工)」と認められています。磁器に限りなく近い陶器の誕生で、それまで特権階級だけのものだった高品質の食器が中産階級にまで広がり、ウェッジウッドの名を世界に知らしめました。
こうした成功に甘んじることなく、さらにジョサイアは、1774年、英国陶芸の金字塔とまで評価される逸品「ジャスパーウェア」 を発表します。これは素地に色素を含有させる画期的な製法によるもので、ペールブルーの優美な色合いの素地に、ギリシャ神話をモチーフにした繊細な純白のレリーフを施したストーンウェア(石器)です。1790年に、この「ジャスパーウェア」で古代ローマの壷を復元し、「ポートランドの壺」を製作します。これは現在ウェッジウッド製品の品質の高さを保証するものとして、同社のロゴマークとして使われています。
18世紀後半には、息子のジョサイア・ウェッジウッド2世が事業を引き継ぎ、父に劣らず新製品に挑戦し、「ファイン・ボーン・チャイナ」を完成しました。独特の乳白色と透光性、驚くほどの堅牢性で、ウェッジウッドの名も不滅のものとなっています。野いちごの焼付けが可愛らしい「ワイルド・ストロベリー」のシリーズ
や、シンブルでも大変人気のある「ピーターラビットシリーズ」が有名です。
1960年代に入るとウェッジウッド社は数々の陶磁器メーカーをその傘下に吸収し、一大グループとなっていきます。現在、ウェッジウッドグループは、ウェッジウッドブランドを中心に、コールポート(Coalport)、ジョンソン・ブラザース(Johonsons
Brothers)、メイソン(Mason's Ironstone)などのブランドを有しています。
シンブルについては、18世紀の終わり頃に一度作られていたようですが、その頃のものは残っていないと言われており、見かけることはありません。その後、シンブルのコレクションの人気に伴い、1980年に生産が再開されました。その最初のデザインは、ジョサイア・ウェッジウッドの像です。彼の生誕250年の記念となりました。
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